ナポリを見てから死ね、と言う有名な言葉がありますが、それよりも鯛の兜焼きを食べずに死んだら一大事

兜焼きと言うと今では鮪の方がポピュラーになってるみたいです。
私の一番尊敬する和の料理人辻嘉一さんの本では「鯛の頭山椒焼」となってます。
この本を見てこの料理を作ることになったのですが、辻さんも熱く語っておられます。


本当にその通りです

毎回この料理を食べる度にイチと、鯛の頭はこの食べ方しか考えられないね~~~

これを味わうことなく死んだら本当に不幸だよね~~~とつぶやきます。
作り方は、
先ず、左手に(左利きの方は右手に)軍手をはめ、頭に残ってる鱗を刃を落とした古い包丁でガツガツと落とします。
縦に半割にします(この部分馴染の魚屋さんにお願いできると思います)。 串を3本ほど打ちます。
これも辻さんの本を参考に、

こうなります。
最初は、頭って骨ばかり、串なんか入らないのでは?とお思いでしょう。
私もそう思いました。 そしてなかなか入らないのです・・・しかし食べたさ一心で何度かやってるうちに入る場所が段々解って来て串打ちも楽しい作業になってきます。
串を打ったら酒をふりかけておきます。 (私は霧吹きに酒を入れたものを冷蔵庫に入れてあります)
かけ醤油を作ります。
家庭で作る場合はたっぷりのかけ醤油を作っても無駄になるので、私の場合は使いきる分量のかけ醤油を作りそれを刷毛で塗ってます。 つまり「塗り醤油」です。
辻さんのハードに甘味をおさえた醤油、現代の本に見られる甘過ぎる醤油の中間を作りましょう。
2kg前後の鯛の頭(養殖の鯛で充分!素晴らしいです)に、酒60cc、醤油20cc、味醂10ccを用意、小鍋に入れ火にかけ弱火で3分ぐらい煮詰めて冷ましておきます。
炭火を熾し、鯛を焼き、色が変わったら刷毛で「塗り醤油」を塗り、焼きます。
何回か繰り返し、しっかりと「焼き過ぎ?」位焼きます。 しっかり焼かないと肝心の目玉の部分が生焼けになります。
串を抜いて皿に盛り、上等の山椒をふれば出来上がりです。 季節には木の芽の刻んだものを載せても良いでしょう。


さあ、これで思い残すことなく死ねますよ~~~~

P.S.
参考の本は、
婦人画報社発行
著者 辻嘉一
「懐石傳書」 全7巻の内の‟焼物”です。
- 2016/05/20(金) 03:18:59|
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